神生みを詳しく詮索する1

大事忍男神(おほことおしをのかみ)

神生みで最初に生まれた神と記載された神さまです。「忍男」といえば知珂(ちか)の島の天の忍男神を思い浮かべます。「忍」の字は「おし」と読む場合、「名乗り」と注釈があります。意味ではなく、宣言する時の「忍」の発音ということなのかも知れません。「大事を成し遂げた男なり」という感じでしょうか。とすると天の忍男も大変な神さまかも知れません。

 

 

万物に神が宿るというのが原始日本よりある信仰だとすれば、大八島を平定後の神生みということでもあるし、大八島平定を成し遂げた男神であるということなのかも知れません。ここでは、大八島(天神族の領地)に宿る神としておきます。大地の神ですね。

 

石土毘古神(いはつちびこのかみ)

農耕民族にとって大事なのは、耕作できる土地と、定住できる住まいという2つでしょう。大地に宿る神の次は、住いに宿る神を生むわけです。文字通り石と土の神さまです。建材の神ですね。

 

石巣比売神(いはすひめのかみ)

巣は砂のことだとか。石土とくれば次は砂なのかもしれません。でも、巣というのは住いの中でも子どもを生み育てる場所みたいな意味かと思うのです。「愛の巣」とかいいますもんね。石巣比売神は女神でもあります。石土毘古神とは一対になっているようです。夫婦の部屋の神。

 

大戸日別神(おほとひわけのかみ)

戸は扉、入り口の意味と考えられているようですが、後で出てくる黄泉の国のお話では「かまど」的な意味(黄泉戸喫)で使われています。日別というのはかまどの火のことで、太陽から別けてもらった光熱源と考えます。入り口の意味もあるかも知れませんが、かまど(のある部屋)の神とします。そう考えれば女神かも。

 

天之吹男神(あめのふきおのかみ)

天は上にあります。天を吹くということは屋根のことでしょうね。屋根を葺くといいますから。雨露を凌げる屋根は住居の中でも重要なパーツです。屋根の神ですね。

 

大屋毘古神(おほやびこのかみ)

屋敷全体の神でしょうか。大屋毘古神は後に大国主の章に出てきます。八十神に追われた大国主が木の国(紀の国)の大屋毘古神に助けを求めるという筋書きです。これはまた後ほど。

 

風木津別之忍男神(かざもつわけのおしをのかみ)

風の神とされているようですが、木があるので防風林もしくは風除けの庭木と考えられます。津がある(津は「の」の意味も有るようですが)ので海風かも。ここでも忍男が出てきました。「おし」は宣言の時の読みと書いたのですが、ここでは当てはまらないようです。単なる男神の呼び名なんでしょうか。う~難しい。

 

石土毘古神より以下の六柱を家宅六神(かたくろくしん)といいます。

 

大綿津見神(おほわたつみのかみ)

綿(わた)は海のことで、ワタツミは海の神さまです。ワタツミはメジャーな神名ですが、ワタツミを名乗るのは大綿津見神だけではありません。

黄泉の国より帰ったイザナギが禊をしたときに生んだ三神。

  • 底津綿津見神(そこつわたつみのかみ)
  • 中津綿津見神(なかつわたつみのかみ)
  • 上津綿津見神(うはつわたつみのかみ)

山幸彦がなくした釣り針を求めて訪れる綿津見神の宮の神。

  • 綿津見大神(わたつみのおおかみ)ー大綿津見神と同神かは不明

ワタツミは海人の一族と思われます。

イザナギは後にスサノオに海を治めるよう申し渡しますが、ワタツミが支配する海にスサノオを支配者として送り込むということなのでしょうか。それとワタツミとスサノオは何らかの関係があるのでしょうか。

海幸彦、山幸彦の物語はもう少し先の段になります。山幸彦とワタツミの物語は神武天皇に続くわけですから、神話から歴史へのつなぎの物語であるとも思われます。楽しみですね。

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